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◆ 別離
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「ねえ、ルーガ!待ってえ!」
キャプテン・ルーガは、バット将軍に呼び出され、司令室に向かっていた。
自分の背にかけられたその声に、ふと立ち止まるキャプテン・ルーガ。
ふりむくと、通路の向こうから一目散に自分のほうに駆けてくる者がいる。エルレーンだ。
「…エルレーン。何だ?」
「ねえねえルーガ!…今日は、もうすぐ、お仕事が、終わるんだよね?」
「ああ、おそらく。…それがどうかしたか?」
「あのね、あのね…」
穏やかな笑みを浮かべ自分を見つめるキャプテン・ルーガに、もじもじしながら、はにかみながらエルレーンがおねだりをする。
「…だったらね、その後で…剣の稽古を、つけてほしいの。…結構、うまくなったと思うんだ…だから、最後の1個…教えて?」
「ああ…神龍剣のことか?」
その言葉に、笑顔でうなずくエルレーン。
彼女は恐竜剣法の基本はおろか、5つの必殺奥義のうち既に4つまでを習得していた。
生まれてから5ヶ月程度しかたっていないことを考えると、その能力は驚くべき高さである。
敵の腰部を一刀両断に撫で斬る、火龍剣。
円を描くような構えで、全ての攻撃を受け流す防御の剣、水龍剣。
相手の両足を一閃、素早くなぎ払う地龍剣。
相手の身体の一点を狙い、そこを剣でつきとおす邪龍剣…
そして奥義中の奥義、神龍剣のみが残っている。
(…そうだな。…この子には、後1月ほどしか残っていないのだ…
もうすぐ、ゲッターチームと再び合間見える時がくるだろう。そして、おそらくそれがこの子の最後の闘いになる…
教えておくのは、今しかないかもしれない)
その現実が、キャプテン・ルーガの胸に再び迫ってきた。
「…いいだろう、エルレーン。それでは、18時に訓練場で待っていてくれるか?」
「!…いいの、ルーガ?!…きゃあ、ありがとう!」
あっけなく許しをもらったエルレーンが飛び跳ねんばかりに喜んでいる。
「では、また後でな…」
そんな彼女に軽く微笑みかけ、キャプテン・ルーガがきびすを返し司令室に向かう。
「うん、じゃあまた後で!」
エルレーンもうれしそうな笑みを見せ、くるりと身をひるがえし、反対側へと駆けていった。

「バット将軍…お呼びでしょうか?」
「おお、キャプテン・ルーガか…実は、緊急に出撃してもらいたいのだ」
「!」
キャプテン・ルーガの顔に緊張が走る。予想もしていなかった命令だ。
「…何かあったのですか?」
「…ウム…実は、地上にいる地龍族から連絡があった。
…早乙女研究所の一味が、ゲッター線を利用した発電所をひそかに建造していたというのだ…しかも、それはもう9割方完成しているという」
「!」
「今まではまったくの極秘扱いで、研究所でも数人の人間しか知らなかったのだそうだ…
そのため、こちらにその情報が届いたのも、つい先ほどなのだ!」
バット将軍が嘆息する。
早乙女研究所だけでも厄介だというのに、それに加えゲッター線を利用する発電所など作られては、今後の計画に大きなダメージになる事には間違いが無い。
「…その発電所を破壊する、というのですね?」
「そうだ。…おそらく、あの忌まわしいゲッターロボもやってくるだろう。あやつらに対抗できるキャプテンは残念ながらもうほとんどいない…
だから、お前にいってほしいのだ、キャプテン・ルーガ」
それも残念ながら事実であった。
愚かしいサルと侮っていた人間…だが、思考スピードの差異という思わぬ弱点から、何人の有能なキャプテンがやつらに屠られた事か。
「…」
「お前はかつてゲッターロボをかなりのところまで追い詰めている。ナバロン砲が無ければ、あのNo.39と二人がかりでゲッターロボをしとめられたはずだ」
「…」
「頼めるか、キャプテン・ルーガ…」
「ご命令とあらば。…私が、ゲッターチームともども、その発電所を破壊してみせます」
キャプテン・ルーガの金色の瞳がきらめく。
強い意志と力を秘めたその目は、バット将軍に彼女の勝利を確信させるのに十分であった。
「そうか…!…頼んだぞ、キャプテン・ルーガ!」
「はい…!」
敬礼をし、すぐさま身をひるがえしメカザウルス格納庫に向かうキャプテン・ルーガ。
身に纏った軽いマントが、その動きに合わせ軽やかに空に舞う。
…皮膚に、ピリピリするような感覚が走る。戦いの緊張感だ。
そして、彼女はそれが嫌いではなかった。軍人の家に生まれ育った彼女にとって、戦いは最早欠けることのない要素でもあった。
だが、ほんの一瞬、その一瞬だけ、彼女の顔に曇りが浮かぶ…
(…エルレーン。…すまないが、約束の時間までにはいけそうもない…)
そう思うと、ふっと彼女のむくれた顔が思い浮かんだ。
きっとエルレーンは、疑う事も無く自分を訓練所で待ちつづけるに違いない。
そして『ひどいのー!ずっとルーガのこと、待ってたのにー!』といいながら、ふてくされたようなふりをするのだ…
そんなことを思い浮かべていると、思わずくすっ、と笑いがこみ上げてしまった。
しかしキャプテン・ルーガは一瞬でそれを押し隠し、まっすぐに格納庫へと歩みを進めていった。

早乙女研究所から緊急の召集を受けたゲッターチーム。
司令室に駆け入ってくるリョウ、ハヤト、ムサシの姿を見るやいなや、早乙女博士が緊張した面持ちで彼らに緊急事態を告げた。
「メカザウルスがあらわれた!…すぐに、出撃準備に取り掛かってくれ!」
「わかりました!」
「博士、やつら、研究所に後どれくらいで来るんですか?!」
「いや、違うんだムサシ君…メカザウルスは、ここに向かっているのではない!」
「?!…ど、どういうことです?!」
てっきりいつものように研究所が襲撃されるものと思っていたゲッターチームの顔に、当惑の色が浮かぶ。
「…進んでいる進路から…おそらく、臨海部に開発中の…」
「…!!」
「ゲッター線発電所?!」
「そうだ…!…今奴らに壊されては元も子もない!…その前に、このメカザウルスを叩いてくれ!」
「わかりました!」
三人は命令を聞くと同時に司令室を駆け出した。

キャプテン・ルーガの操縦するメカザウルス・ライアは、まもなく早乙女研究所が密かに開発していたというゲッター線発電所に到着するところだった。
青い海原が真下に広がっている。メカザウルスの外皮を、そこから照り返す光の粒が照らす。
…そして、眼前にそれはとうとう姿をあらわした。
ゲッター線発電所。臨海地区に着々と建設されていた…
それは、地上で作られている通常の発電所とはまったく違った形状の炉をもっていた。
深く婉曲した椀のような…おそらく、それは天空より降るゲッター線を取り込み、増幅するためのものだろう…炉を、硬質ガラスのようなものが覆っている。
そのような炉がずらっと…見る限りでは十数個も並んでいる。
(これがゲッター線発電所…早乙女研究所の倍くらいの大きさがあること…それに、この炉の多さから考えて…
この発電所が生み出すゲッター線は、明らかに今までより遥かに多いだろう…!)
すぐさま破壊せねばなるまい。完成しきる、その前に…!
メカザウルス・ライアは背に負った長剣を手に取った。そして、その剣を手近な炉の一つに向けて振り下ろす…!
「…!」
その時、レーダーから警告音。見ると、正面から一直線にこちらに向かってくる、正体不明機を示す光点が浮かんでいる。
「…ゲッターチームか!」
敵の到来を察知したキャプテン・ルーガの身体に、緊張感が一挙に高まる。
その光点は凄まじいスピードで自機を示す位置に近づいていく…!
「…ふっ!」
キャプテン・ルーガの唇に、軽い微笑が浮かんだ。と同時に、メカザウルス・ライアは再びその剣を振り下ろした!
「うわあああぁぁぁっ?!」
「は、発電所がァッ?!」
人間たちのかすかな悲鳴が響いた。剣の切っ先はいくつかの炉をなで斬り、建物のいくつかを砕いた。
数回剣でなぎ払うと、あっけないほど簡単に発電所の施設が次々と破壊されていく…
連続する爆発音と破壊音。炎の赤がその中に立つメカザウルス・ライアを染め上げる。
(…早く来い、ゲッターチーム…!)
剣をふることを止めぬまま、キャプテン・ルーガは心の中でそう叫んでいた。
(そうすれば…早く、帰還できる…!)

「!!…お、おい、発電所がッ!」
ベアー号を駆るムサシの目に、信じられない光景が映った。
「?!」
「お…遅かったか…!」
全速力で飛ばしてきたゲッターチームを待っていたのは、無残に破壊され尽くしたゲッター線発電所…
ほんの数分前までは、整然と炉が立ち並び、完成の日を待つばかりであったにもかかわらず、今目の前にあるのは、黒くすすけた荒野と、鉄くずと残骸だけだ。
三人の胸に、怒りがふつふつと湧き上がる。
「…!」
その焼け野原の中心に、一体のメカザウルスがいた。その右手には長剣が握られている…。
「貴様ぁっ!…よくも発電所を破壊してくれたな!」
リョウが吼える。
その怒号に答えるように、そのメカザウルスからの通信回線が開いた。
…そこに映っているのは、女性のキャプテンらしきハ虫人。理知的な顔立ちのその女性は、鎧とマントを身につけているようだ。
すうっと通った切れ長の目で、こちらを見つめている…
透き通るような金色の瞳が三人を見ている。
(…?)
何故か、その時リョウの心の中にふっと疑念が浮かんだ。
…その金色の瞳。
それをどこかで…彼は既に見ているような、そんな気がしたからだ。だが、それがいつか、誰のものだったかは思い出せない…
「リョウ!どうしたんだ!」
「…!あ、ああ、すまない!」ムサシの通信に、はっと我を取り戻すリョウ。
「ゲッターチームか…少し遅かったようだな…」
キャプテン・ルーガの冷静な声が通信機越しに伝わってくる。
そのセリフがリョウたちの闘志に火をつけた。
「このままでは終わらせない!行くぞ、ハヤト、ムサシ!」
「おう!」
「チェーンジゲッター1!スイッチ・オンッ!!」
三機のゲットマシンが宙を舞い、リョウの操縦する空戦用形態ゲッター1に変化する。
肩口から鈍色に光るトマホークを素早く手にとり、右手に構える。対するメカザウルス・ライアも再び剣を握りしめた。
「…このキャプテン・ルーガに勝てるか、ゲッターチーム?!」
「恐竜帝国などに、俺たちは負けはしない!行くぞッ!」
その声と同時に、ゲッター1はトマホークを振りかざしメカザウルス・ライアに向かっていった!
鋭く空を裂くトマホークを、メカザウルス・ライアは焦ることなく大上段で受け止める。
トマホークと大剣がぶつかり合う硬質な金属音が、焼け野原に響き渡る。
「うおぉぉぉおおっっ!!」
リョウの攻撃はその闘志が燃えるごとく激しく、休むことなくメカザウルス・ライアを襲う。
だが、その一つ一つの攻撃は的確に打ち払われている…
思考スピードという面で、人間に対して絶対的に不利なハ虫人ではあるが、キャプテン・ルーガの戦士としての能力の高さは、
その生来の差すら埋め、リョウの力量を遥かに超えていた。
「…!!」
リョウの表情に焦りの色が浮かぶ。先ほどから何十回もトマホークをうちおろしているにもかかわらず、その全てはやすやすと払われている…
「…どうした?…これでは以前と変わらんぞ!」
そのリョウの焦りを見透かしたかのように、キャプテン・ルーガが挑発する。
その言葉に、かっと血が昇るのがわかった。だが無理やりそれを押し込め、冷静に状況を判断しようとするリョウ。
(…ん……『以前』…?)
しかしそのさなか、ふっとリョウの心に、その言葉の切れ端がひっかかった。
(…『以前』…このキャプテン…俺たちと、前に闘った事があるのか…?)
「リョウッ!右だッ!」
と、ムサシの声がリョウを闘いに引き戻した。
…はっと我に返り気づくと、メカザウルス・ライアの剣が、右から大きな弧を描き、ゲッターの頭部に迫っている…!
「…くッ!」
慌ててトマホークでガードするようにその一撃を受け止める…
だが、勢いよく振り下ろされたその衝撃は思いのほか重く、ゲッター1はその勢いを殺しきれず大きくバランスを崩した!
「うわぁぁぁあっっ!!」
左肩から大きく体勢を崩し、地面へとなだれ込んでいくゲッター1。着地の衝撃が3人のコックピットを大きく揺らす。
「うぐぅっ!」
「…!!」
衝撃に耐える3人。…倒れ伏したゲッター1を、メカザウルス・ライアが見下ろしている…
モニターに映る、キャプテンの顔。
勝利を確信しての不遜な顔でもなく、あくまで冷静で静かな闘志を燃やした瞳でこちらを見ている…薄い金色の瞳が。
「どうした…?もう終わりか、ゲッターチーム」
その穏やかな声とともに、メカザウルス・ライアが剣を構えなおした。
そして切っ先をまっすぐゲッター1に向け、そのまま突き通さんとする…!
「…く、くそっ!」
慌ててリョウがゲッター1の身を起こす操作をした。
同時にゲッター1は立ち上がり、ゲッターウィングで空中に一気に舞い上がった!
キャプテン・ルーガの剣は地面に深く突き刺さる。
辛くもその刃から逃れたゲッター1はさらに空高く飛び立つ…
だが、いったん距離をおこうとしたリョウの意図を読み取ったかのように、メカザウルス・ライアもまた地上から舞い上がる…!
「り、リョウ…!…こ、こいつ、強ぇぞ!」
「ムサシ!弱気になるな!」
だが、そう言うハヤトの声にも幾分かの焦りが混じっている。
それはリョウとて同じことだった。自分たちの力量を超えた相手を前に、少しずつ追い詰められて行く三人…
「…!…いくぞ、ハヤト、ムサシ!」
だが、きっと彼らをモニター越しに見返し、リョウはそう叫ぶ。
と同時に大きくゲッター1を反転させ、メカザウルス・ライアを迎え撃つ…!
「我が恐竜剣法、受けてみるがいい!」
トマホークを構えるゲッター1に、キャプテン・ルーガの恐竜剣法が襲い掛かる…!
「!」
「リョウ!来るぞッ!」
「恐竜剣法・必殺!邪龍剣っ!」
一閃、空を切り裂くメカザウルス・ライアの剣がゲッター1を捉える…
だがその前に、剣の太刀筋を、かろうじてリョウは見切った!
気づくなり思い切り操縦桿を引く…ゲッター1が大きく身体をのけぞらせるようにして邪龍剣の突きをかわす。
…しかし、急所は外れたものの、完全に避けきる事はできなかった…!
「…うわあッ!!」
ゲッター1の左肩をメカザウルス・ライアの剣が貫き通した!
その衝撃に、ゲッター1のコクピットが大きく揺さぶられる。
…勢いのあまり、リョウの身体がシートから浮き上がる。そしてそのまま彼の身体がコンソールに叩きつけられた…
そこに備え付けられたモニターの砕けるガラスの音。
その途端、叩きつけられた左腕…二の腕に、強烈な熱さが走った。それに続いて、引き裂かれるような痛みが走る。
…その部分に目を走らせたリョウの顔がさあっと青くなる。
…自分の腕に、砕けたモニターのガラス片が、深々と刺さっている。
手のひらほどの大きさもあろうかというそのガラス片の…ゆうに2/3は、彼の腕に吸い込まれていた。
そして傷口からは真っ赤な血がしたたってくる。
事実をはっきりと認識できた瞬間、耐えがたい痛みがリョウの感覚を支配した。
「…う、うぐ、あぁあぁっっ?!」
「り、リョウッ?!」
「どうした、リョウ?!」
リョウの悲鳴。突然の仲間の悲鳴に、ムサシとハヤトは一体何が起きたのかを理解することができないでいた。
傷口から伝わる痛みに転げまわるリョウ…その苦痛の声が、通信機を通して伝わってくる。
エルレーンと同じモノでできた、リョウの声が。
その瞬間だった。通信機から、鋭い、だが心配するような声が響いた…メカザウルス・ライアからの、通信だった。
「…『エルレーン』!」
「?!」
唐突に自分に対して別の名前、あの女「エルレーン」という名で呼びかけるキャプテン・ルーガをリョウはモニターで見た。
「…!!」
だがその相手方のキャプテンも、自分が今口走った事に心底驚いているようだ。
その戸惑いのせいで、一瞬…まったく、無防備になった。
「リョウ!オープン・ゲットだ!」
ハヤトがその隙を見逃さず、リョウに怒鳴り飛ばす。
「…!!ああ!オープン・ゲット!」
痛む腕をかばいながら、それでもリョウは素早くオープン・ゲットのボタンを押した!
「チェーンジ・ゲッター2!スイッチ・オンッ!!」
瞬時にオープンゲットし、ゲッター2に姿を変えるゲッターロボ。
「…!!くっ…!」
メカザウルス・ライアも再び剣を構えようとした…だが、もはやそれが遅すぎたことを認めざるをえなかった。
次の瞬間、ゲッター2のドリルアームが、メカザウルス・ライアの腹部を…的確に打ち抜いていた。
「…」
メカザウルス・ライアにその衝撃が響く。
その一撃が致命的なものであることを瞬時にキャプテン・ルーガは悟った。
「…ふっ…」
その事実。軽く笑いがこぼれた。
このキャプテン・ルーガが…このようなことで敗れるとは…な。
死への恐怖はなかった。戦士として戦い抜いて、そして死ぬ。自分にふさわしい死に方のように思えた。
だが。一瞬彼女の心に曇りが射す。
…エルレーン。
あの少女を、自分の友人を…残していくのだけが、残念だった。心残りだった。
そして、あの約束の事を思い出した。満月の日の約束を…
エルレーン…約束は、果たせないようだ…
だが、…私は、お前を…見守っているぞ…お前の、戦いを…
だから、強く生きろ。
彼女は、エルレーンにあってそう伝えたかった。だが、それはもうかなわない。
ゲッター2がドリルアームを引き抜いた。
ばちばちとメカザウルスの機関のどこかがショートする音。
最期がすぐそばまでやってきている事がわかる。
最期の一瞬に、キャプテン・ルーガはモニターに映る流竜馬を見た。
エルレーン、自分の親友と、同じもので出来た…人間。
流竜馬は、目を見開き、まるであっけにとられたような表情で自分を見ている。
ああ。
エルレーンも、そんな顔をする時があったな…
そう思って、目を閉じた。安らかな微笑みを浮かべた顔。
そこで、彼女の意識は断ち切れた。
爆発するメカザウルス・ライア。ゲッター2の白い装甲を赤く染めるその爆発。
そしてその残骸は地上にバラバラと音を立てて落ちていった。


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