Now you are in the Website Frau Yudouhu's "Gag and I."
TOPマジンガー三悪のお部屋マジンガー三悪・ショートストーリーズ>鉄仮面軍団・グラウコス(仮名)の徒然日記


鉄仮面軍団・グラウコス(仮名)の徒然日記


○月×日
今日は地獄城で哨戒任務についていた。
城壁を延々と往復する私たち…
ああ、とってもヒマ。
でも、時折あしゅら男爵が見回りにこられるので、サボるのは厳禁だ。
前、サボっていた現場を男爵に発見されたテッサロスは、
問答無用でバードスの杖ビームのお仕置きを受けていた。
油断大敵怪我一生…くわばらくわばら。

○月△日
本日、私は休暇をとれることになっている。
せっかくの休みなので、部屋の掃除でもしよう…
鉄仮面の宿舎は四人一部屋なので、四人が交代で掃除することにしている。
まあ、これは適当にやっておけば問題はない。
あしゅら男爵の部屋の掃除も私たちの仕事の一つなのだが、どっちかというとこっちのほうが大変だ。
広い上、高価そうな調度品がたくさんあって緊張するし。
あと、何と言っても男爵の「地獄の清掃チェック」が怖いのだ。
このあいだ掃除担当になったイーサンドロスなんか、
窓枠のさんをついっと指でなぜられ、そこにほこりがたまっていたのをみとがめられ、
「まったく!最近の若い者は掃除もまともに出来ないのか!お前は実家でどんなしつけを受けてきたのだ!」
散々怒られたらしい。
年季の入ったお姑さんみたいで怖いですよ、あしゅら男爵!

○月■日
今日廊下を歩いていると、
偶然通りがかったDr.ヘル様に「ちょっとワシの部屋の掃除を手伝え」と言われ、否応なくヘル様の書斎へ連れて行かれた。
ヘル様の書斎は、様々な本で埋まった本棚に囲まれた広い部屋だ。
その中に一歩入ると、そこら中に放り出された書類やメモ、読みかけの本や資料でめちゃめちゃになっている…
一瞬目眩を覚えたが、それでも…と思い、ヘル様と二人で書斎の整理をする。
ヘル様の指示で、書類をまとめたり捨てたりファイルしたり…
その最中、ヘル様が何からしきものを読みながら指示を出してくるのに気づいた。
「その本は何ですか?」と聞くと、ヘル様はその本の表紙を見せてくれた…
…「『超』整理法(野口悠紀雄)」。
『スーパー書斎の仕事術(山根一眞)』もなかなか参考になったぞ」とも言っておられました。
ヘル様…そんな本を読まれるようなお方だったんですね。
今度、私の「『捨てる!』技術(辰巳渚)」、お貸ししましょうか?

○月◇日
今日はマジンガーZ破壊作戦に参加、私はブードでの操舵任務につく。
で、いつものように機械獣は破壊され、負け。
ああ、あしゅら男爵、落ち込んでおられる…
これでまた地獄城に帰ったら、Dr.ヘル様に怒られて、ブロッケン伯爵に散々馬鹿にされることになるわけで。
「お許しください、Dr.ヘル」ってまた言わなきゃならんのですよね、あしゅら様。

○月□日
今日は訓練室で戦闘訓練にいそしむ。
私たちは重火器を使う鉄十字軍団と違い、剣を使った白兵戦を得意とする。
その分、剣術の巧拙は作戦の成功うんぬんに直接かかわってくる…うん、しっかり訓練せねば。
しばらく訓練していると、あしゅら男爵が訓練室に入ってこられた。
私たちの訓練の様子をしばらく見ておられたが、そのうち「誰か、私と手合わせしてみるか?」とおっしゃられた。
ちょっとためらったが、せっかくの機会なので…と、チャレンジしてみることにした。
結果は…見事に負け。
三本勝負でやったのだが、すぐに剣をはじきとばされたり、転ばされて身動き取れなくなったりしてしまった。
うーむ…これでも、鉄仮面軍団の中では剣術がうまい方なのだが…
あしゅら様は、笑って「お前はどうも相手の動きに気をとられすぎる。それで、隙を突かれてしまうのだ」と教えてくださった。
男爵以上に剣をうまく扱えるものは、鉄仮面の中にはいない。
あしゅら男爵は、生前そうとう立派な剣士だったに違いない(男性のほう)…
一度、ブロッケン伯爵とケンカになってサーベルで斬りつけあったりしたことがあったそうだが、
是非今度はお互いに本気で剣術勝負をしていただきたいものだ。
きっと、よい勝負になるに違いない。私は、あしゅら様に3000円賭けよう。

○月※日
食堂で、コックのレアルコスの作った試作料理を食べさせられた。
「レバーとオレンジのクリームソース風」。
…正直、殺意が沸き起こるかのような味だったので、試食隊みんなでレアルコスをシメた。
レアルコスの奴は、
「レバーで鉄分をしっかりとって、オレンジのビタミンCでその吸収を強める!
レバーが嫌いな奴もいるからと思ってクリームソースで喰いやすくしたんだ!
一体何が悪かったってんだ、ちくしょーーーーーーーー!」
とかほざいていたが、
その組み合わせと全体としての味が驚くほどまずかったというのが悪いんである。
レアルコス、コックをやっているが…あまり、こういう創作料理の才能はないらしい。
これなら、あしゅら男爵のほうがよほど美味いものをおつくりになられるぞ。
あのお方、昔主婦だっただけあって(女性のほう)、やろうとおもったら家事は全般お得意だそうだ。
レアルコス、あしゅら様に教えを請うた方がいいのでは?

○月◎日
今晩は、鉄仮面軍団みんなの楽しみにしているあの番組があるので、時間の過ぎるのも早かった。
それは「ト○ビアの泉」
あのくだらない、ちょっとしたトリビアな知識を紹介する番組にみんな首ったけだ。
もう、ゲストと一緒に「へぇ〜」「へぇ〜」言いまくりだ!
今日のトリビアで一番すごかったのは、
『ヘリコプターはエンジンが止まっても墜落しない』
「へぇ〜へぇ〜へぇ〜へぇ〜へぇ〜へぇ〜へぇ〜へぇ〜!!」

○月$日
あしゅら男爵に呼ばれ、部屋に参上する。
すると、「ここに書かれているものを買いに行ってほしい」と言われ、メモを渡された。
…う、お買い物任務ですか…
私も運が悪い、ああ…何の因果でお買い物任務なんかに。
このお買い物任務に当たった者は、モーターボートで地獄島から日本本土に行き、
お買い物メモに書かれているものを買ってこなければならないのだ。
この任務が鉄仮面軍団の中で恐れられているのは、そのメモに書かれているモノのせいである。
食料品くらいなら楽勝なのだが…そうじゃないモノが、ものすごい大変なのである。
今回のお買い物メモも、結構難問ぞろいで心底困った。
「○K-2ホワイトニングソースリキッドファンデーション(色番:OC-1)」…男爵、私にこれ買えって言うんですか?
「ファン○ルマルチビタミンサプリメント」サプリメント?…男爵なら、ビタミンよりカルシウムを取ったほうがいいのでは?
「木枯らし文次郎DVDセット」…ヘル様、これヘル様でしょう。好きなんですか、時代劇。
「オレンジページ(最新号)」はあ、料理の本でしたっけ。地獄島には郵送してくれないんですね、定期購読。
「銘菓・光子力せんべい」…男爵、私に死ねと?

そんなこんなで、地獄島に帰ってきたのは夜もすっかり更けてからだった。
ちなみに、「光子力せんべい」は、富士山麓の土産物屋に売っているのをゲット
光子力研究所、こういう方法で資金を獲得しているらしい。

○月☆日
今日はあしゅら男爵の補佐任務につく。
主に書類仕事の手伝いをするのだけの仕事なのだが、みんなやりたがる仕事だ。
部屋のみんなはうらやましがっていたが…ふふ、悪いな。今日は私の番だ!
今日はちょっと贅沢な気分で仕事が出来た。
あしゅら様の部屋は広く、趣味のいい調度品に囲まれていて豪華な上に、
いつも静かな音楽が流れていて居心地がとてもいいのだ。
男爵も、落ち着くこの部屋で書類仕事をしている時は気が休まっておられるのか、とても機嫌がいい。
手伝う私たちを笑顔でねぎらってくださるし、いつになくおやさしいし。
三時のお茶もおいしいし、言うことなしだ。
持ち回りのこの任務、こんなわけで非常に人気が高い。
今日はラッキーだったな…

○月★日
地獄城哨戒任務中、あしゅら男爵に会った。
どこかに出かける様子だったので、何処にいかれるのかを聞いたら…買い物だそうだ。
それなら私が行きましょう、と言ったのだが、男爵は笑ってこう言われた。
「いや、服を買いに行くのだ。気分転換にな」
そう言うと男爵はロングヘアの女性に変身し、足取りも軽く去っていかれた。
…また、無駄遣いですか。
いっつもその紫&青の二色真っ二つ頭巾着てるんだから、他に服買ったって着ないでしょうに。
しかし、これが男爵の気分転換法らしい…ちなみに、買ってこられるのはみんな女物ばかりだ。
あしゅら様(女に変身できる)以外それを着られる人が誰もいないあたりに、地獄城の哀愁を感じる私。

▲月×日
今日から新しい月だ。
よし、今月も頑張ろう!