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ブロッケン伯爵ってどんな人?


ブロッケン伯爵(Count Brocken)
身長:165cm
体重:75kg
出身:ドイツ
指揮官機:
飛行要塞グール
☆イラストをクリックすると大きい絵が出ます☆

それでは、今からある男の話をしよう。
「ブロッケン伯爵」という名の、恐ろしい、だがある意味で魅力的な、邪悪の化身の話を―

ブロッケン伯爵は、Dr.ヘル第二の幹部である。
深緑の軍服を着込み、帯剣した将校の姿…そして、その将校は生首を抱えている。
何と、彼は首と身体がつながっていないのだ!
首は反重力装置を備えており、ふよふよと宙を舞っている。また、胴体を操る脳波感応装置もこの首のほうにある。
彼はそれによって胴体を自在に操ることが出来るのだ。
ちなみに、身体のほうはダメージを感じないようだ。
第77話では、なんとグールごと彼の身体はアイアンカッターで真っ二つにされるのだが
痛がっている様子は皆目見られなかった。
しかし、首のほうには感覚があるらしく、殴られたりすると痛がっている(身体のほうもそれに連動して反応を示している)。
(後日追記:もう一度DVDでその章を見てみたのですが、何か怪我を痛がっている描写もありました。
もしかしたら、痛みを感じてるのかも…彼の身体も)

そんなブロッケン伯爵は、1900年ドイツの生まれである。
どうやら貴族の家庭に生まれた子弟であったらしく、「伯爵」というのはその時の爵位であった可能性が高い。
彼は戦闘中に爆撃を受け、首が吹っ飛ぶという重傷(いや…「死傷」に違いないのだが)を受ける。
だが、彼の運命はそこで終わらなかった…何故なら、あの男がいたからだ。
…Dr.ヘル。
彼は、何とブロッケンをサイボーグとしてよみがえらせたのだ!
こうして、ブロッケン伯爵は二度目の生を受けることとなった―
そして、第39話「捨て身の挑戦!真紅の海のサルード」にて、彼は新たなる舞台へと躍り出る。
地獄城第二の幹部・鉄十字軍団を率いる指揮官として―

彼は元ドイツ軍人であり、ドイツ軍でも有名な鬼将校であった。
つまり、あしゅら男爵やピグマン子爵と違い、彼はもともと戦闘経験が豊富な人物だったのである。
それを反映してか、彼の指揮する作戦はとちらかといえば戦略性が高い
大局を見て判断する事が常らしく、作戦遂行(つまり、マジンガーZの破壊や光子力研究所占拠)のためならば
機械獣の破壊すら惜しまない(部下である鉄十字軍団のいのちであっても!)。
そのあたりのクールさ、割り切りはさすがに元軍人であるといえようか。
また、心理戦を好む傾向がある。
ボスを催眠術で操って仲間割れさせたり、「和平」と称して機械獣に白旗をふらせながら研究所に近づけるなど
「人間」の弱さを徹底的につきまくる作戦をよく指揮している。
そこが彼の冷酷さであり、合理主義であり、恐ろしいところなのだろう。

同僚・あしゅら男爵とはまさしく犬猿の仲
もう出会った初めから協力し合う気さらさら無し!
「間抜け」「ぐず」「おっちょこちょい」などと言い放題。
また、あしゅら男爵もブロッケン伯爵が反吐が出るほど嫌いであり、サーベルで対決しあうくらいにあわない間柄であった。
もっとも、Dr.ヘルはその二人の仲の悪さを利用し、互いに競わせてよい成果を上げさせようと考えていた。
だが、この二人がお互いの足を引っ張り合うことで生まれたデメリットのほうがはるかに大きいように思えるので、それは失敗だったとストレートに言えよう。

性格は…一言で言えば、冷徹。そして、非情
血の気が凍るような作戦でも、彼は何のためらいもなしにやって見せる。
ただ、少し気が短く、かんしゃくを起こしやすい性質らしい。じっとしていられない、気ぜわしいところもある。
作戦に失敗するとよくキレていた。
察するに、カルシウムが不足しているのではないかと思われるので、サプリメントを摂取するとよいと思う。
そして、プライドの高さは折り紙付き。また、Dr.ヘルに対しても言うべきことは案外言っている。
この辺はあしゅら男爵と彼が大きく違うところである。
ただ、やはりヘルがごり押しすれば、彼もまた淡々とそれに従っていた。
ピグマン子爵が後にDr.ヘルに反逆したのに対し、ブロッケン伯爵は相変わらずヘルに忠実であったところを見ると、
彼はDr.ヘルに対して傲慢なのではなく、口出しは全て作戦の成功を望むためのものである事がわかる。
つまり、彼は根っからの軍人であり、上官命令に対しては忠実な男なのだ。

しかし、そんな彼でも、上官であるDr.ヘルに従うことを是としないことがあった。
それは例えば第68話、「地獄の用心棒ゴーゴン大公」であらわになる。
スケルトンO7で健闘していたブロッケンは、地獄城のDr.ヘルに通信を入れる。
だが、そこで聞かされたのは…「ゴーゴン大公の送った援軍がそちらに向かっている」という言葉!
それを聞いたブロッケン伯爵は床にくずおれ、「私がこんなにやっているというのに!」と嘆く。
「Dr.ヘルは、とうとう俺の力を信頼しなかったんだ…ッ!!」
そして、悔し涙を流しながら…スケルトンO7に、「もうどうでもいい!…勝手にしろぉッ!」と言い残し、彼は戦闘を放棄する―
誇り高い男であるが故に、自身の能力を貶めるような横槍は許せなかったのだろう。
だからこそ彼は援軍を拒否し、戦いの意思も捨て、その場を去った。
ここまで自身の誇りを強く持つ人を、私は他に知らない
(私だったら「えっやったラッキー!じゃ一緒にマジンガーボコろうぜ〜♪」とかやってるな、多分)。

彼はDr.ヘルとともに、爆発する飛行要塞グールの中でそのいのちを落とす。
マジンガーZへの怨嗟と憤怒の叫びをあげながら…
だが…彼の魂はミケーネ帝国に利用されることはなく、「ブロッケン伯爵」という人物はその時点で舞台を降りた。
大空に散華した貴族将校は、今ようやく永遠の眠りにつくことを許されたのだ…