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落日の蜀に散った名軍師〜諸葛亮〜魏
「いやあ皆様コンニチワ、私が三国志のスーパーアイドルこと 諸葛亮孔明でぇーす!よろしく!!^□^」(孔明) 諸葛亮(しょかつりょう)。この名軍師の名を知らぬものはすくないだろう。 蜀の劉備に三顧の礼を持って迎えられ、内政・外交にわたり 蜀の大きな守護神として君臨した男である。 まあなぜか彼はこの三国志において大人気なので 今更かなぁとは思いますが、そんなイカシタ彼の風雲記を ちょびっとまとめてみませうかねぇ!! たちあがれゆどうふ、いまこそたまごをわるときだ!!(またパクり) <記述の最後にある[演義]は[三国志演義による情報]を、 [正史]は[三国志正史による記述]をしめしています。> |
諸葛亮孔明といえば、羽の団扇。 白羽扇(びゃくうせん)というらしいですな。 |
さあみんなで孔明についてお勉強しよう!! 諸葛亮君いろいろエピソード集 |
司馬徽(しばき。一般的には「水鏡先生」って言うあだ名のほうが有名かしら?)のいう 伏龍…すなわち後の名軍師諸葛亮孔明は幼くして父をなくした。 それからはおじさんに育てられたが、その後は草庵をかまえて 晴耕雨読、学問をたしなみ物静かに暮らしていた。 …なんか、もうすでに枯れてませんか、孔明君… やはり誰かをいぢめているほうが生き生きするのかしら^−^;(周瑜殿とか)<演義> |
そんな彼ですがもうそのころから性格がうかがいしれるエピソードが。 あんまりムダ口をたたかない主義の孔明君でしたが、ある日彼はお友達に 「君たちは群守か刺史(どちらも役人)にはなれるねぇ」と。 そんじゃあキミはなんだ、と友人達が聞いたところ、彼は ニヤニヤと笑っただけで何も答えなかった…そうな。 オイオイ、孔明君!そういう態度はよくないよ!^−^; |
さあそんなちょっぴりイヂワル★孔明君にも運命の出会いが! そう、蜀(まだこのときは存在しない国ですが)の王様劉備です! このころ劉備君は必死でした。 なにせ敵の曹操君はすでに漢王朝の天子様をその手中に収めて好き放題。 しかしこっちはどうでしょう! 呂布に曹操、劉表といろいろいる場所は変わっても「いそうろう」に違いはないのです! 彼ら劉備たちの弱点はやはりブレーンがいないことでした。 義兄弟の関羽、張飛と万人の敵とうたわれる武人はいても、戦略を立てる人がいないのです。 そんな時劉備君は司馬徽…水鏡先生に 「伏龍(まだ天空に上っていない龍)か鳳雛(伝説の鳥のひな鳥)をゲットできれば 天下取れるかもしれんねぇ、よいぞよいぞ☆」というアドバイスをいただきます。 伏龍と鳳雛。この二つの人物を求めて彼は人材を探しました。 そして見つけたのが、そうスーパーアイドル孔明君です! 義兄弟ぶらり三人旅は彼のおうちを訪ねました。 しかし留守。 まあ一回くらいはね、じゃあまた今度と出直してきた二回目も留守。 わざわざ出向いてきてんのにそんな失礼があるかと関羽・張飛がムカムカしてきたわけですが、 劉備君はそれでも「伏龍をゲットする!!」との勢いで 三度孔明君宅を訪れました。 が…なんとお昼寝中! 「なめんな!燃やしちゃれこの家!」う〜ん張飛君、キミの怒りはごもっともだ。 しかしそれをなだめて劉備君は彼がおきるのを待ちます。 しばらくして目覚めた眠り姫(?)は、劉備とこの広い天下をおさめる、 天下三分の計についてアツク語り合います。 それは朝まで!生テレビのように次の日まで続きました。 そして燃えるような劉備君のプロポーズに、 ついに孔明君は軍師として彼らとともに闘うことを決意するのです。 これがかの有名な「三顧の礼」と申します!<演義> |
さて、劉備君は孔明君をゲットできてウキウキです。 あんまりべたべたしているもんだから、関羽や張飛がおもしろくない。 「新参者のくせに俺たちのアニキにむかって…」というわけですね。 (妙な意味にとるのはやめておこう。) そこで問いただした彼らに劉備君が一言。 「ゆるしてよ。私と孔明君が仲良くするのはさ、 魚が水をえたようなもんなんだから。」 てなわけで、ここから「水魚の交わり」という言葉ができました。 |
さて、夏候惇君を初陣でバシッと破ってノリノリの孔明君。 さっそく呉の国に乗り込み、一緒に曹操と戦おうとけしかけます。 ハンサム周瑜殿も碧眼児孫権君も孔明君の思い通り。 まんまと挑発に乗ってしまい、開戦を決意します。 ちなみに周瑜殿をオトした挑発ゼリフはこちら。 「あのさぁ、キミんとこの奥さんとそのお姉さんって美人じゃん? 曹操にあげたら?喜んでけんか売ってこなくなるよ」 …彼が愛妻家だとわかってていったんでしょ、孔明殿…^−^;<演義> |
三国志演義では孔明君の逸話がこの赤壁の戦いでよく出てきます。 例えばこれ、「わら人形で矢をゲットだ作戦」。 諸葛亮孔明という人間の危険さを感じた周瑜殿は彼の暗殺を企てます。 しかしそれも、理由無しにはできません。 そこで『処刑するに値する理由』をでっちあげようとします。 で、周瑜殿が孔明君にこういいました。 「一晩のうちに十万本の矢を作って欲しい」えらいこといいはりますなぁあんさん! どう考えても、マニュファクチュア以前のこの中国でそんなことできるか!! しかしそれをやっちゃうのがスーパーアイドルのスーパーアイドルたる理由! 孔明君はその夜、わら人形を船に乗せて曹操軍に近づけました。 「あ、敵だー!矢を食らわせろー!」当然敵は矢をしかけてきます。 ところが反撃がない。そのまま船は遠ざかります。 「?」とおもっていると、また怪しい船が!! それ−とまた矢を射掛けますが、また帰っていく。 こんな不思議な出来事が繰り返され、曹操軍の矢はみるみるへっていきました。 そして朝、船に乗ったわら人形には大量の矢が!! 孔明君はいともたやすく約束を守ったのでした。<演義> |
ところでこの赤壁の戦い、曹操軍も 火攻めの可能性を考えていなかったわけではないのです。 ただこの時期、この季節には風向きが悪く 火攻めをすればむしろ孫権軍に被害が出るとの見方をしていました。 だからこそ孫権軍は東南の風…勝利をもたらす風を待ちわびていたのです。 それを呼んだのがこれまた孔明君! 彼は高い祈祷のための祭壇を組み、そこで祈り始めます。 背中に感じるのは周瑜殿の恐ろしいまでの視線。 もちろん失敗すれば孔明君をこれに乗じて殺そうとしているのです。 皆があきらめかけ(周瑜殿が大喜びした)その時!! 吹き渡る強い風、そう東南の風です!! 急いで孫権軍は戦闘準備に入り、その晩の黄蓋軍による火攻めを成功させたのです。 孔明は恐るべき男だ、という風潮がこれで一気にひろがりました。 そして周瑜殿に殺される前にとっとと退散だぁ☆とばかりに 小船に乗って赤壁の地を後にするのです。 かっこいいね、孔明君!<演義> |
ちなみにこのあたりの話は正史には記載されていません。 「わら人形で矢をゲット」の話も元ネタがあるといわれています。 しかし、しかしですよ、その元ネタが似合う男なんですね、孔明君って奴は^^ まさしくスーパーアイドル、伝説まで勝手に作ってもらっちゃいました。<正史> |
さて、周瑜殿をイヤガラセお手紙で憤死させ、お仕事バリバリな孔明君。 毎日毎日内政に力を尽くします。 ところが彼のくだす法律というのはちょっぴり厳しいものでした。 そこで法正(ほうせい)という部下が「そんな厳しいのはどうだろうか」といさめるのですが 「いまは圧制のせいで風紀が乱れているから」と威風堂々の対応。 さすがアイドル、へこたれませんね。<演義> |
そんな彼の主人劉備君は長年の疲れもたたり危篤状態に。 その時彼は右腕たる孔明君をかたわらに呼んで セキララにこう語り掛けました。 「ぜひ私の息子(劉禅(りゅうぜん)。)を助けてやって欲しい。 しかし彼に王になる資格がないと見たら、そなたが蜀の王となってくれ」 …孔明君大感激! どこの世の中にこんなことをいわれて泣かないものがあろおか!! だって、それってかなり相手を信用していなければいえないことじゃ無いッすか!! そう、そうしてここに孔明君は生涯彼の意思を継ぎ魏を倒すことを誓ったのです。<演義> |
さて、この後正史でも演技でも南蛮王孟獲(もうかく)を討伐する話が出てきます。 この南征の間、孔明君はいろいろなものをつくったりもしてます。 口から火を吹く動物の仕掛け模型やとてつもなく長い旗指物… 饅頭(まんとう)というのもでてきます。 これは南蛮征伐の帰りに川に反乱に出くわした彼が いけにえを出すことなく川の紙の怒りを静めようということで作ったもの。 人や羊、牛をささげる代わりに、羊の牛や肉を小麦粉の皮で包んだものです。 頭、という漢字が入っているのもそのせいかな? |
亡き劉備様の御遺志をついでがんばって闘おうとする孔明君。 しかし、意外な敵は内部にいたのです。 なんと、かつて猛将趙雲(ちょううん)が命を賭けて助け出し、 大切に育てられた蜀の新しい王劉禅は、三国志の中でも屈指の親不孝者だったのです! 孔明君の説教は無視する、あげくの果てには後宮で宦官と遊び倒す… しかし孔明君には魏を倒すという生涯の誓いが。 彼は、そんな劉禅に「これを見て泣かないものは人じゃない」と 言われるほどの名文、「出師の表」を渡し、 ついに魏を倒す、北伐の戦いに望んだのです!<正史> |
しかし初めは天才孔明君によって簡単にいくかと思われた北伐ですが、失敗が続きます。 どんなに強い兵隊、孔明君によって訓練された整然とした軍隊であれども 行軍による疲れはたまります。 そう、敵のいる魏の国はあまりにも遠すぎるのです。 孔明君はそれを承知でのぞんだのでしょう… しかし彼には愛弟子とも言える大事な部下がいました。 その名を馬ショク(ばしょく)。 彼は兵法をよく学び、知識の深い男でありました。 故・劉備様はなぜかそんな彼を「彼は口だけだから」といっておられました。 ですが、孔明君にとっては戦略パターンなど考えることが実に兵法にのっとっている 馬ショクくんを非常に信頼していました。 …しかし彼は重大なミスを犯してしまいます。 わざわざ山の上に陣を張り、魏軍にぼこぼこにされてしまい、あげくの果てには 大切な戦略ポイントである街亭をとられてしまうのです。 …そのときになってはじめて孔明君は亡き劉備様のいったことを見を持って理解したのです。 しかも彼の敗因の一つは軍規違反。 諸葛亮の命令を聞かず、彼は山上に陣を張ったのです。 もはやこれを捨て置けるような状態ではありませんでした。 だから、孔明君は、大切な愛弟子であった馬ショクを死刑にしたのです。 「泣いて馬ショクを斬る」…なんて、悲しいお話でしょう… 悲しみの孔明君はその責任を果たすため、自ら願って降格を受けました。<演義> |
司馬懿仲達(しばいちゅうたつ)。孔明君の北伐をことごとく退けてきた魏の名軍師。 もともと孔明君はその才を恐れ、うわさを流して左遷させたこともあります。 しかしいまや彼は魏の都督。 しかも兵糧不足と兵の疲れという弱点を見抜かれ てってーーーーーてきっ!!に持久戦に出られてしまいます。 挑発しようと女物の服を送ったりしますが、空振りに… 彼の最後の戦いの舞台は五丈原(ごじょうげん)… 忍び寄る己の死。あせる心。 その上自分ひとりにのしかかってくる日々の激務… 有能であるがゆえ、才知あふれる人であるがゆえ、 孔明君はたった一人で全てをしょいこもうとしたのです。 疲労は確実にたまり、やがて孔明君は病に倒れふしてしまいました。 そして後事を部下たちに頼むと、ふっとみまかってしまわれたのです…TT その夜、赤い巨星が蜀の陣営に落ちていくのを仲達君は見ました。 落ちていく赤い巨星、それは孔明君自身の姿だったのです…<演義> |
それを見た仲達君は一気に攻めに転じました。 孔明のいない蜀の軍勢などおそるるに足りない! 逃げる蜀軍を彼らは追い詰めたように思えました。 しかし突然そこにあらわれる四輪車。 そこに座してこちらをにらみつけているのは…孔明君!! 仲達君はそれを見た瞬間おどろきのあまり退却に転じました。 そう、これが死する孔明がのこした秘策。 木で彫った自分の人形を使うという… この事件を人々は「死する孔明、生ける仲達を走らす」とうわさしたのです。 蜀の名軍師。天下の奇才。 …諸葛亮孔明は、最後の最後まで、諸葛亮孔明でありつづけたのです。<演義> |
いかがだろおか!? これで諸葛亮孔明についていろいろ 再確認していただけたであろおか?! スーパーアイドル孔明君。 ちょっぴりワンマンなところはあるにせよ やっぱり、そんな孔明君って かっこいいと思いませんか?!^−^ |
天下の名軍師、諸葛亮。 落日の蜀にちった奇才持つ丞相。 その知略は神にも等しく、 そしてその忠義は死する彼の主君のために。 長く続く戦いの中 三国を闊達に、自由自在に操って 己が天下三分の計をなしえ 赤き巨星のごとく五丈原に散った。 |